1.港区・東京タワーに常設ピックルボールコート誕生
施設概要と背景
官民連携で誕生した常設コート「東京タワーピックルボールコート」が、2025年7月4日(金)、ついに港区芝公園・東京タワーフットタウン屋上に誕生しました。コートは一般利用可能な2面構成で、10:00〜21:00まで営業。都市部でのアーバンスポーツ拠点として注目されます。
屋上型の常設コートは港区初。運営にはスポーツクラブのティップネスが参画し、「誰でも気軽に楽しめる生涯スポーツ」という企業理念のもと、健康促進と地域交流を目指します。

狙いと効果
- 都市型アーバンスポーツの発信拠点:東京タワーの象徴性を背景に、新たなライフスタイルとしての普及を狙います。
- アクセスのしやすさ:公共交通機関でのアクセスが良く、観光客・地元住民双方からの利用が期待されます。
- メディア露出と認知拡大:国内外の注目が集まり、ピックルボールそのものの認知拡大に貢献する構えです。
2.2025年夏以降の注目イベント情報
1. 「Pickleball Park in 赤坂2025」—TBS × 三井不動産主催
2025年5月15日(木)〜18日(日)、赤坂サカスにてTBSと三井不動産が協力して実施。初心者向け体験会やデビュー大会も充実し、手ぶら参加やプロ講師の指導付きで気軽に楽しめる内容。
- 無料体験&レッスン(5/17–18):用具貸出/プロによる指導あり。
- 初心者限定デビュー大会:参加費無料、オープンコート形式。
- 趣旨:スポーツを通じたコミュニケーションと地域活性化の推進。
2. 船橋ピックルボールフェスタ2025(6/14)
千葉県ピックルボール協会主催で開催された同フェスタは、参加者104名+体験者48名、見学含め約300人で大盛況。
- 場所:船橋アリーナ(12面貸切)
- 内容:男女ダブルス、オープンコート、体験会
- 参加成果:スポーツ愛好者間の交流深化や地域住民へのピックルボール認知向上に寄与。
3. KINTO JAPAN CUP 2025(7/4〜6:愛知・稲沢)
JPA(日本ピックルボール協会)主催による国際大会。7月4〜6日に愛知県稲沢市で開催され、盛況のうちに終了しました。
- 特徴:国際大会として開催、トーナメント結果はオンライン上で公開中。
- 今後への影響:同協会による国際競技化を視野に入れた取り組みとして位置づけ。
4. 「第1回 PJF ピックルボールジャパンリーグ BURGER KING® CUP」(8/11〜14、東京・有明)
一般財団法人ピックルボール日本連盟による国内初の賞金制&ドラフト制度導入リーグが、8月11日(月・祝)〜14日(木)に有明テニスの森で開催予定。
注目ポイント:
- 賞金総額:約350万円(プロ部門100万円など)
- 16チームがMLP形式でドラフト参加
- 多部門構成(プロ、企業、学生、初・中・上級者)
- ZIPAIRなど豪華スポンサー協賛
5. PPA TOUR ASIA, Sansan FUKUOKA OPEN(8/26〜31、福岡・糸島)
北米最高峰のPPAツアーが初めてアジア展開。福岡県糸島市で、賞金総額約7万ドル(約1,000万円)、出場枠1,232名の国際大会が開催されます。
- 日本国内最大規模の賞金制トーナメント
- 世界との競技レベル向上に直結するイベント
- 一般参加者向けの体験・交流スペースも併設
6. 長崎スタジアムシティ屋外マルチコート(7/19〜)
長崎スタジアムシティで、屋外3×3コートがピックルボール対応のマルチコートにリニューアルされ、7月19日にオープン。
- 趣旨:多世代が気軽に楽しめる体験機会を提供
- 設備:3対3形式に適した広さ、屋外ながらアクセスも良好
3.日本国内におけるピックルボール普及の現状と展望
1. プレーヤー人口の急増
一部報道では、2023年に3,000人だった日本のプレーヤーが、2024年4月に5,000人、12月に10,000人、2025年1月に20,000人に急増したとされています。
2. 認知度・メディア露出の拡大
- 日経トレンディ「2025年ヒット予測ベスト30」で全14位にランクイン。
- 都市部施設整備やイベント開催を通じた周知によって、ファン層が拡大。
3. 競技化の進展
PJFによるジャパンリーグ導入、PPAのアジア展開、さらにはジュニア代表強化まで、競技環境が整備されています(例:「Asia Pickleball Junior Open」に向けた日本代表選考など)。
4. 官民・企業連携による基盤強化
- ティップネスと東京タワーの提携
- TBS/三井不動産による赤坂イベント
- ZIPAIR/Sansan協賛の国際大会
これらにより「スポーツ×文化」「スポーツ×観光」「スポーツ×ビジネス」の相乗効果が広がりつつあります。
🎯 今後の課題と展望
課題 | 概要 |
---|---|
設備不足 | 屋内外コートが限定的。地方・中小都市への普及が課題。 |
指導者の育成 | 競技人口に比例して、コーチや審判の育成が求められる。 |
競技層深化 | 賞金制リーグ導入は競技志向者の増加を促すが、両軸のバランスが重要。 |
まとめ:ピックルボールの「第二フェーズ」へ
- 施設整備:東京・長崎・赤坂・船橋・稲沢と全国に広がる実績。
- イベント展開:初心者向けから国際プロ大会まで多岐に渡る取り組み。
- プレーヤー増:短期間で10倍規模に拡大。
- 競技化の新ステージ:プロリーグ・賞金制度・米国連携が台頭。
まさに「生涯スポーツ」から「観るスポーツ」へと変貌を遂げ、成熟期に突入しつつある日本のピックルボール。今後もファクト重視で各地の動きを追い、最新情報をお届けします。